(13)宮城県知事が男女別学校の共学化を認める方向だが市長の考えを伺う
今回の一律共学化に関して、村井知事があのような判断を下されましたが、知事の大変苦渋に満ちた判断で、心中いかばかりかとお察し申し上げます。 さて、今回の県教育委員会の方針については、従来から申し上げていることと重複しますが、二つの問題があると思います。 まず一つは、学校教育を含め社会における連綿と続いてきた伝統、これは決してないがしろにしてはいけない、軽々に変えてはいけないというのが私の基本的な人生観であり、社会観です。 戦後、GHQの理解を得るため当時の教育関係者が努力し、男女別学という伝統を守りきったという大変な歴史があります。この貴重な伝統を一度壊してしまうと元に戻すことは大変なエネルギーがいります。 県教育委員会の皆さまには、そういった伝統的価値がいかに大事かという基本的なご認識が欠けているのではないでしょうか。そのことを私は強く批判したいと思います。 二つ目の問題は、村井知事が選挙の際、共学校と別学校が並存してもいいという公約を掲げ、民主的なルールのもと、知事に選出されたわけです。これを教育委員会の方々はどの程度理解されていたのでしょうか。 もちろん全て別学にするということではなく、男女共学と別学の選択肢が県内の高等学校にあっても良いという公約であり、私もそう思っています。 新聞などによると県教育委員会の方が「伝統も大切にしながら、学校の新しいスタイルを考えていく」という主旨のことをおっしゃっていましたが、その意味が分かりません。なぜなら、男子校というのは伝統そのものだからです。これをあまりにもないがしろにしていると、私は今回の県教育委員会の最終決定を宮城県の教育史に残る汚点だと思っています。 まだ、共学と別学を並存すべきであるという意見の方が現にたくさんいますので、この問題は議論が継続されるのではないでしょうか。 (14)何らかのアクションをするのか 私は仙台市長ですので、県立高校の問題については行政の責任者としての立場ではありません。一卒業生です。 |
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