雑感 | |
---|---|
中38回 高橋 剛 |
1920年生れ(大正九)六十五歳、近頃つくづく思うこと。
小学生の頃、子供達は二本パナをたらし、手足はヒビ、アカギレだらけ。 台ノ原、八木山はおにぎりをもって探検にゆく所。 中学の進学は同時代の子供達の二十数パーセントだったとか。 中学高学年から戦争(小生十三年卒)。 この時代までは日本のG・N・Pは恐らく現在値換算で一人百ドル程度だろう。 中進国か?発展途上国か? 戦後四十年、日本の国全体が軽薄短小のサンプルみたいだ。 現在G・N・P一人当り13,000ドル。 一人の人間がその世代にG・N・P数百ドルから13,000ドルまで体験できるのは、 古今東西、日本に生れた我々世代だけだろう。 有難く、貴重でおもしろい経験だ。 二十一世紀に入る頃は20,000ドルを超すだろうか? |
---|