唯一の号泣 | |
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高23回 三浦 亮 |
昭和四十三年、夏の甲子園大会県予選三回戦。気仙沼と対戦し、負けていた九回の裏。
今は亡き二瓶監督から「三浦に賭ける」と言われて代打でバッターボックスへ。 そのひと言でてっきりヒッティングと思ったが、結果はインフィールドフライでアウト。 ファーストベース上で一塁ランナーのキャプテン森さんから「お前、何やってんだ、 送りバントのサインだろ」と言われて頭の中が真っ白になってしまった。 ベンチの全員がしかめっ面で見ている。 「スイマセン」とベンチの皆に謝ってから、学校に戻って解散するまで、ずっと泣いていた。 有頂天になって一人芝居をした自分がくやしくて。 その後、ニーコンの号泣投手になった。 |
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