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「ニシザワメダル」創設
河北新報(2004年7月14日朝刊)

 電気・電子工学分野で世界最大規模の米国電気電子学会(IEEE)が、 ミスター半導体の異名を持つ西澤潤一・岩手県立大学長(77)の業績をたたえ、 「ニシザワメダル」を創設した。


 十四個あるメダルの中で、欧米人以外の名前を冠したのは初めて。 「エジソンメダル」「グラハム・ベルメダル」と同格の権威を持ち、毎年、 優れた研究者に贈られる。
 創設理由としては、光ファイバー通信、静電誘導トランジスタの開発など 光通信の基本的な三要素の発明者であることを挙げている。
 日本の電気事業連合会などもスポンサーになるなど協力した。
 六月十九日にカンザスシティーで行われた第一回授賞式には西澤氏も出席し、 ICメモリーを研究している日立グローバルストレージテクノロジーズ社の フレデリック・ディル氏(米国)にメダルが贈られた。
 メダルは横顔をデザイン、英語で「NISIZAWA」などと彫り込まれている。 文化勲章や「エジソンメダル」など数多くの賞を受けた同氏も感無量の様子。
 「エジソン、ベルと並べられるのは座りが悪い」と苦笑しつつも、 「日本から一つ加わったのは大変名誉なこと。光通信の発明者と権威付けられた のも喜ばしい」と語った。


略歴

1926(大正15)年9月12日生まれ。
仙台二中四十四回卒。
東北大卒。
同電気通信研究所長・半導体研究振興会研究所長・東北大総長。
日本学士院会員。
文化勲章。
エジソン賞。
モートン賞。
朝日賞。
宮城県名誉県民・仙台市名誉市民。



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