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江尻選手 同行記
江尻選手 同行記
江尻!勝負師に非ず
(Vo5)
斉藤 茂(高22回)(2005.5.9)


 5月8日、札幌ドーム。セパ交流試合、日本ハム対阪神三回戦。  阪神先発の能見(のうみ)は左腕のルーキー。130キロ台後半のストレートを見せ球に、 コーナーをえぐるスライダーで勝負するタイプだ。
 対する江尻も得意のカットボール、フォーク、スライダーを駆って阪神打線に的を絞らせない。 フォーム・テンポが巨人・上原に似ていると評したのは、阪神の打撃コーチ和田。交流戦ならではの観察眼か。
 圧巻は2回表。阪神5番今岡に2&2から投じた5球目が、ストライクゾーンにストンと落ちた。 内角のフォークボールに今岡のバット、ピクリとも動かない。
 4回表。5番今岡を今度はサードゴロに退けて三者凡退。両者ここまで0対0と譲らず、試合は中盤へともつれ込んだ。
 5回表。6番スペンサー・7番DH濱中を連続空振り三振で難なく2アウト。 ここで8番矢野に甘く入った内角高目のストレートを右中間に運ばれる。 9番鳥谷の内野安打で薄氷を踏むも、1番赤星を外角ストレートで空振り三振に仕留め事無きを得る。 6回表。解説の亀山(元阪神)から「この回を無難に切り抜ければ」と、先取点予測が飛び出した。 2番関本のセンターフライと3番シーツの空振り三振で高まった期待は、4番金本の2塁打で萎み、5番今岡のホームランで霧消した。
 ここまで三振・サードゴロと全くいいところのなかった今岡が、 1打席目ピクリともバットを動かせなかった内角フォークボールに的を絞ってこようとは・・・。 3打席目のしたたかさが強打者の条件なのか。 結局、6回2/3・114球を投じて、被安打7・自責点2、味方打線の援護もなく2敗目を喫してしまった。 (5/8現在3勝2敗0S)
 「握力がなくなってきたところを今岡に叩かれてしまった」、試合後の江尻の談話の一節である。 果たして、ルーキーとの投げ合いに負けた身で持ち出せる内容であろうか。 100球前後の球数の時が投手にとって試練なのは最早衆知の事実である。 衰えつつある握力をどう持続させるかが課題として残るだけで、打たれた言訳に使えるものでは有り得ない。
 辛口ではあるが、「江尻!それでも勝負師か」と叫んでおかねばならない。
 談話を発した江尻に6割、それを何の考えも無しに右から左へ発表したチーム広報に4割の責めがあると判断した。 自身の弱さ、それを容認するチームの甘さを如実に露呈した、江尻の一言だったと思う。
 次回マウンドは、5月14日(土)札幌ドームの横浜戦が濃厚である。13時試合開始、定期戦と重なってしまうが、札幌への出張が未練を断ってくれそうだ。空出張!?と言うなかれ。


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