確かに様々な情報は巷に溢れており、しかもそれを自由に選択し、活用し、
新たな意味付けをして世界に発信する時代になっています。
しかしながらそのような時代になっているにもかかわらず、今尚、
学校は閉ざされた社会だ等と言われております。
残念なことに、実際、中学校と高校、高校と大学の間でさえそこで何が
起き、どのような状況になっているのか、また、何が議論され、どのように
改革し変化していこうとしているのかが、互いには十分には分からなくなって
います。そして、本来なら学校を支えてくれるはずの地域と、地域、広くは
日本が世界の発展に寄与していかなければならないはずの学校との関係も
同様の状況に陥りがちになっています。丁度、飽食の時代といわれる中で
栄養の偏り症がみられるように情報氾濫の中で情報の偏り症が起きている
わけです。
ここで注意しなければならないのは、それらの間では互いに必要なはずの情報
の流れを決して押さえてはいないという事実です。このことは、自然に情報が
流れるのを待つだけでは互いに十分な情報を与えあうことができず、期待され、
求められている役割を果たせなくなってきていることを意味します。そのような
状況から抜けだすためもあって仙台二高ではこの「仙台二高便り」を刊行する
ことに致しました。
仙台二高は明治三十三年に創設されていますので今年がちょうど百周年に
あたります。百周年に相応しい充実した学習や部活動に積極的に取り組む中で、
記念事業を成功させようと努力しています。さらに、二十一世紀の新しい
時代の教育へと飛躍するための新しい実践に生徒、職員一体となって
それぞれの立場で挑戦しています。7月下旬から実施する福祉体験学習や
高校・大学との連携への各種取り組み等がそれらにあたりますが、それらの
情報がそのまま伝わっていってほしいものです。
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